注染和晒

300年の伝統を誇る和ざらしは、注染の技法と出会い、鮮やかなゆかたに染めあげられた。

石津川と堺の和ざらし・ゆかた

堺市では、江戸時代のはじめ(17世紀)に、水量豊かな石津川ぞいの毛穴地域に、「和ざらし」の産業がおこりました。

これは、「和ざらし」に必要な水と自然の日光に干すための広い土地という自然条件に恵まれていることと、泉州特産の綿織物が、大阪の問屋に流れる流通経路の中間に位置していたためです。

また、「ゆかた」の染色業が同地域に発達したのは、第2次世界大戦の戦火で、大阪市内の「ゆかた」の染色業界が、「和ざらし」の産地である堺に移転してきたからです。

この「ゆかた染め」の技術は、江戸時代のはじめに開発されたといわれている注染法という、伝統的な手染めによるものです。

この注染法は、糊置防染法の一種で、「和ざらし生地」の上に、柿渋で固めた和紙に小刀で図柄を彫った特別の型紙(伊勢型紙)をのせ、一型づつ防染のりを塗り入念に生地を折り重ねていきます。この生地の上から染料を注ぎこみ、防染のりのついていない柄の部分に染料を浸透させて、表と裏を同時に染めるのが特色で長く利用してもほとんど色あせがありません。